転職において覚悟しておくべきこととは?

転職において覚悟しておくべきこと

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今の職場に不満を持って、転職を決意する人は多いでしょう。転職すれば今の不満がすべて解消されると、希望を持っている人もいるかもしれません。しかし、自分の思い通りにいかないというのが現状です。

 

高い理想を持って転職をすると、現実とのギャップにガッカリしてしまう可能性が高いと思います。すると、何度も転職を繰り返すという悪循環に陥ってしまうかもしれません。

 

なので、ある程度の覚悟を決めておくようにしてください。

 

 

転職における現実

 

転職しても給料は上がらないことが多い

 

企業が中途採用をするのは、業務の拡大であったり新規事業の展開があるというイメージが一般的にあります。もちろん、そういった人材募集もあるんですが、たいていの場合は、退職者の穴埋めという理由で求人が出されています。

 

こういった場合だと、前の担当者の給料を上回るということは、基本的にありません。良くても、前の担当者と同レベルの賃金に留まってしまいます。ですから、転職後に給料が飛躍的にアップするというのは少ないでしょう。

 

 

また、社会的に終身雇用が無くなっていますから、人材はかなり流動化しているという現状もあります。つまり、転職希望者が増えているということです。なので、企業からすれば人材はいくらでもいるわけですし、安い賃金でも人材を集めることができます。

 

以下は、民間企業の給与水準をグラフ化したものです。見ての通り、毎年減少傾向にありますよね。ですから、よほどのキャリア転職でない限り、給料アップは望めないことを理解しておきましょう。

 

転職において覚悟しておくべきこととは?

 

以上のような理由から、給料アップは難しいと考えるようにしてください。なので、今の会社の賃金に不満を持っていても、安易に転職を決意しないほうが良いでしょう。

 

 

好条件に惑わされない

 

求人広告などを見ていると、「年収1000万円以上」とか「転職祝い金50万円」などといった求人が見つかることがあります。こういった条件を目にすると、何も考えずに飛びついてしまう人は多いでしょう。

 

でも、ウマい話ほど注意が必要です。このような好条件は、飛び抜けた能力を持っている人に適用されるわけであって、必ずしもすべての人に当てはまるわけではないことを覚えておかないといけません。

 

 

実際、こういった求人は客寄せパンダとしての効果を狙ったもので、応募してみると普通の求人と変わらないということはよくあります。誇大広告に近いやり方をしている企業もありますから、応募前にしっかりと条件などを確認するべきですね。

 

しかも、企業としても金目当てで応募してくる人材は、あまり信用できません。会社に対して、魅力を持っているかどうか疑問だからですね。なので、自分の能力をちゃんと活かせるかどうかを判断指標とするようにしましょう。

 

 

Uターン転職の落とし穴

 

転職を考えた時に、地元に戻って仕事がしたいと考える人もいるかもしれません。実際、東京で就職をして、数年で地元にUターン転職をする人は多いようです。地方だと都心よりも楽に生活ができるし、スローライフが送れると希望を持っている人もいるでしょう。でも、現実はそんなに甘くないのです。

 

都道府県別の給料を見てみると、関東が圧倒的に高くなっています。2012年のデータだと、30代の平均給与で、東京都の492万円が全国トップです。2位に神奈川県の484万円、3位に千葉県の465万円と続きます。

 

 

しかし、地方へ行くと、400万円にとどかないこともよくあります。島根県では359万円となっていますし、山口県では395万円です。それほど、都心の給料水準は高いということです。さらに、家賃などは地方の方が安いですが、食費や光熱費などは都心とあまり変わりません。

 

なので、地方へ行ったとしても、生活が楽になる保証はないのです。場合によっては、都心で暮らすよりも、苦しい生活になる可能性だってあります。ですから、Uターン転職を安易に考え内容が良いでしょう。都心の方が圧倒的に求人が多いですし、自分に合った転職先を見つけられる可能性が高いです。

 

 

異業種への転職は難しい

 

自分の新しい可能性を目指して、異業種へ転職を考える人は多いでしょう。でも、そういった場合だと、自分のスキルをしっかりと理解していないと、転職するのは難しいと考えるべきです。自己アピール能力が無ければ、採用は厳しいといえます。

 

大切なことは、自分のキャリアやスキルが、異なる業種でどのように活かせるのかを明確に説明できることです。採用後に戦力にならないと意味が無いわけですから、即戦力になることをアピールできないといけません。

 

 

そのためには、自分の志望する業界のことを知る必要があります。

 

  • 今の業界とどこが似ているのか?
  • 異なる部分はどこか?
  • どういった部分で自分の能力を活かせるのか?

 

上記のようなことを、しっかりと考えておきましょう。そして、面接の際に的確に伝えることができれば、採用は近いと思います。自分のアピールポイントを明確にして、面接に挑むようにしてください。異業種への転職は、事前の準備が非常に大切だといえます。

 

 

本当にやりたい意欲があるか?

 

先述したように、給料や労働条件などの待遇面の改善を目的としているなら、転職によって解決する可能性は低いでしょう。

 

だから、転職を決意する理由としては、「やりがい」や「スキルアップ」などである必要があります。

 

向上心を持って仕事に取り組んでいれば、少しくらい待遇が悪くなっても気にならないはずです。そして、辛い状況があったとしても、耐えることができるでしょう。

 

実際のところ、転職によって自分の付加価値を高めることができれば、待遇面は後からついてきます。企業が求めるスキルを持っていることで、高い報酬を払ってもらえるようになるわけですね。

 

なので、自分を高めるために、転職を考えるようにしてください。そういう心構えでいれば、確実にキャリアを積み重ねることができるはずです。


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