意外と知らない求人広告の正しい読み方。会社選びで失敗しないために!
ツイート転職サイトなどを見ると、色々な求人広告が出されています。細かな条件などが記載されていますが、パッと見では意味が分からない場合も多いですよね。でも、しっかりと内容を理解しておかなければ、ミスマッチなどが起きる可能性があります。
入社してから後悔することの無いように、求人広告の正しい読み方を理解するようにしましょう。自分に適した会社を見つけるためにも、知識として知っておくのは大切です。
ここでは、求人広告の項目について紹介します。
企業の基本情報を理解する
企業メッセージ
求人広告の冒頭に、その企業のメッセージが書かれていることが多いですね。経営理念やミッション、職場の雰囲気や力を入れている分野など、基本的な概要を知ることができます。
これをしっかりと読み込むことで、どんな人物像を求めているかが予測できるはずです。従業員の写真などが掲載されていることもあり、うまく馴染めそうな職場かどうかが分かりますね。
募集の背景
意外と見落としがちなのが、どういった理由で求人を募集しているのかということです。たとえば、以下のような文言が書いてあったりします。
- 事業拡大により増員予定
- 新規事業のための戦力を募集
- 幹部候補を募集中
- 繁忙期につき若干名募集
事業拡大や新規事業による募集であれば、10名以上の大量採用が期待できるでしょう。なので、内定をもらえる可能性が高いですし、入社後も入念な研修を用意してくれると思います。
幹部候補の募集などであれば、かなり早い段階で管理職に就けるかもしれません。向上心がある人間が求められているので、キャリアアップを望んでいる人に向いている求人ですね。
繁忙期前の募集であれば、即戦力が期待されています。なので、経験者が優遇されるでしょうし、丁寧な研修などもないでしょう。ある程度のキャリアが求められているので、未経験だと厳しいことが予想できます。
このように、募集の背景から求める人物像を読み取って、自分の転職理由と合致するかどうかを見極めるようにしましょう。
仕事内容
同じ職種であっても、会社によって仕事の内容が異なる場合があります。たとえば、営業職といえど、テレアポや新規開拓、ルート営業など、色々な手法があったりするわけですね。
なので、職種名だけで勝手に仕事内容を予測しないでください。求人広告の内容だけでは分からないときには、電話で問い合わせて確認すると良いでしょう。
どんな仕事をするのかということは、自分のキャリアに直結する部分です。今後の将来に影響することですから、絶対に曖昧にしてはいけません。自分のやりたいことが実現できるように、納得のいく仕事を選ぶようにしてください。
雇用形態について
雇用と聞くと正社員をイメージすると思いますが、実は他にも色々な形態があります。待遇面や採用条件などが大きく異なりますから、ちゃんと理解しておいてください。
正社員
企業と雇用契約を結び、期間を定めずに雇用されている社員のことです。むやみに解雇されることはありませんし、社会保険や福利厚生なども充実しており、安定的な収入を得ることができます。
しかし、残業や休日出勤などがあったり、転勤を命じられたりなど、会社の方針によって制約が多くなることもありますね。
契約社員
あらかじめ決められた期間の間だけ、雇用されるタイプです。半年や1年など、企業によって期間は様々です。
年俸制となっていることが多く、それに加えて残業代や各種手当が付くので、正社員よりも高給となることもあります。ただし、契約を更新できれば良いのですが、期限が切れると退職になるリスクもあります。
契約社員から正社員登用されることもありますから、試用期間としてみなしている企業も多いですね。契約社員から正社員を目指すのであれば、どんな条件を満たす必要があるのかを確認しておいてください。
派遣社員
勤務する企業ではなくて、派遣会社と雇用契約を結ぶタイプです。なので、仕事内容に関しては、勤務する企業によって違います。給与や待遇は派遣会社が決めますから、勤務先の社員とは大きく異なることがあります。
ほとんどの場合、時給となっていることが多いです。月給で換算すると正社員を上回ることも多いですが、ボーナスなどはありません。
業務委託
企業から雇用されるわけでは無く、独立事業者として業務を請け負います。なので、労働基準法などの対象外となり、後ろ盾が無くなるというデメリットがあります。
しかし、企業と対等の立場で契約ができるので、労働時間や勤務地などは自分の自由になることが多いです。
仕事内容によっては、在宅勤務なども行うことが可能ですね。なので、体が不自由で外出できない人でも、仕事ができるというメリットがあります。
応募資格について
年齢
雇用対策法の改正によって、求人広告での年齢制限の表記が原則禁止となりました。ただし、年齢制限が撤廃されたわけではありません。職務経験が不問であれば、年齢制限をしても良いなどのルールがあります。
なので、自分の年齢で応募できるかどうかを確かめなくてはいけません。ちなみに、「35歳まで」と書いてあっても、2〜3歳くらいの差なら許容されることが多いです。過去のキャリアをアピールできれば、問題なく採用されるでしょう。
専門性の高いスキルを持っていれば、5〜10歳ほどの差でも内定をもらえることがあります。ただ、かなりの例外となりますから、あまり現実的ではありません。
スキル
中途採用では、多くの場合で即戦力を求めています。なので、実務経験が必要なことが多く、「○○経験者歓迎」などと記載されていることがあります。でも、それは絶対的な条件ではなくて、他に応用できるスキルを持っていれば問題ありません。
たとえば、不動産の営業職の求人があったとして、ホテルマンのキャリアなどをアピールすることができたりするわけです。ホテルマンだと富裕層の方との接し方に慣れているので、不動産営業でも応用することができますよね。
こういった感じで、自分の強みを活かすことができれば、未経験でも十分に勝負することができるでしょう。
ただ、必須条件が設けられている場合には、それを満たさないと書類選考で落とされてしまいます。ですから、掲載条件が必須なのかどうかを、まずはチェックする必要がありますね。
給与について
額面と手取り
給与について見る時に、「額面」と「手取り」の違いを知っておかないといけません。「額面」とは、基本給に諸手当をプラスした総額です。そして、額面から税金や保険料を差し引いたものが「手取り」となります。
大雑把に計算すると、額面の80%くらいが手取りですね。なので、額面が25万円だったとすると、手取りで20万円ほどになるということです。
求人広告に書いてある給与は額面であることが多いので、実際にもらえる金額はそれよりも少なくなりますね。
また、「月給25〜40万円」などと、幅を持たせて記載されていることもあります。これは、応募者のスキルや経験によって給与が変わることを意味しますが、大抵の場合は下限の金額になるはずです。
年収
1年間で支払われるトータルの収入のことです。ここには、ボーナスやインセンティブなども含まれています。ただし、これは額面表記の場合が多いので、そこから保険料などが差し引かれます。
前職での経験やスキルなどによって変動し、初年度の年収は一次面接後に決定することが多いですね。前職での年収も考慮に入れて決定されるので、上手くアピールできるようにしましょう。
また、入社後の昇給決定時期なども聞いておくと良いでしょう。どのような成果で、どれくらいの昇給が見込めるのかが分かっていると、仕事へのモチベーションも高くなるはずです。
年俸
あらかじめ決められた1年単位の報酬です。これを12分割して、毎月支払われる形となります。また、ボーナスやインセンティブなどは、別途で受け取ることができます。こちらも額面での記載がほとんどなので、注意してください。
賞与
昇給やボーナス、インセンティブなどを指します。回数や金額が法的に決められているわけでは無いので、会社によって異なります。また、その会社の業績によっても左右されますから、あらかじめ理解しておきましょう。
最近は不景気なので、賞与が全額カットになる会社も増えてきました。年収に与えるインパクトは大きいですから、面接時に必ず確認しなくてはいけない事項ですね。
待遇について
社会保険完備(社保完)
求人広告には、「社会保険完備」と記載されていることがありますよね。ここで言う社会保険とは、「雇用保険」「労災保険」「厚生年金保険」「健康保険」の4つのことを指しています。
雇用保険 | 失業した時に、失業給付を受けることができる |
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労災保険 | 業務中や通勤途中でのけがや病気を保障 |
厚生年金保険 | 60〜65歳になったときに、老齢年金を受給できる |
健康保険 | 病気やけがをしたときに、医療費の7割が負担される |
大手の企業なら当たり前の社会保険ですが、中小企業だと未加入のところも少なくありません。ですから、「社会保険完備」の記載がない場合には、制度が整っているのか、加入することができるのかを確認しましょう。
交通費支給
通勤にかかる交通費を、負担してくれる企業は多いです。しかし、全額負担なのか一部負担なのかで、大きく変わってきますね。「交通費全額支給」と記載されていれば、通勤にかかる交通費のすべてを負担してもらうことができます。
一方、「交通費支給」としか書かれていなければ、条件が定められていたりしますね。たとえば、「月額5,000円まで」とか「半径30kmまで」といった形です。これは、会社によって異なりますから、面接時に確認すると良いでしょう。
休日・休暇
休日についても、注意が必要です。よく混同しがちなのが、「週休2日制」と「完全週休2日制」になります。よく似た表現ですが、全く内容が異なりますから注意してください。
週休2日制 | 1ヶ月のうちで、最低でも1週間は2日間の休みがある |
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完全週休2日制 | 1週間のうち、確実に2日間の休みがある |
週休2日制だと、1週目だけ2日間の休みがあって、それ以外の3週は1日しか休みがないといったこともザラにあります。体力的にもかなり辛くなりますので、面接時に必ず確認しましょう。
また、完全週休2日制といっても、土日が休みだとは限りません。サービス業などでは、土日も出勤日だったりします。なので、何曜日が休みなのかも、確認するべきだといえますね。
さらに、有休制度もチェックするべきです。有給休暇は、労働基準法で定められた労働者の権利となります。勤続期間によって休暇の日数が決定されますが、会社によっては使いづらい雰囲気があったりします。
ですから、有給休暇の取得率も確認しておいた方が良いでしょう。有休制度があるのに使えないなら、全く意味がありません。
勤務時間について
フレックスタイム
一定の定められた時間帯の中で、始業や就業の時間を自由に設定できる制度です。なので、効率的に仕事をすることができ、プライベートなども充実します。朝のラッシュを避けることができるので、ゆったりと通勤することが可能ですね。
ただ、完全に自由が約束されているわけではなく、「コアタイム」と呼ばれる必ず勤務しなくてはいけない時間帯があります。また、「標準労働時間」が設定されており、一日の労働時間が定められていますね。
他にも、定例会議や打ち合わせなどが入ったりするので、細かく労働時間を調整する必要があります。
裁量労働制
実際の労働時間とは関係なく、決められた労働時間を働いたとみなす制度です。クリエイティブな職種に採用されている制度で、労働時間を管理しないほうが効率の良い場合に採用されます。
結果を出せば短時間の労働で済みますが、実際には長時間労働を強いられることもあるので注意が必要です。10時間以上も働いたとしても、「8時間労働」などとして処理されてしまいます。
なので、残業代なども支給されず、ブラック企業などで社会問題化したこともありますね。ですから、面接のときに労働実態について質問をして、どのような環境なのかを確認したほうが良いでしょう。
以上のように、求人情報に書かれている内容によって意味が異なります。なので、ちゃんと理解しておかないと、入社してから後悔することにもなりかねません。
自分に合った条件を見つけることができるように、求人情報の読み方を理解するようにしましょう。
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