採用される履歴書の書き方

採用される履歴書の書き方について

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転職活動を行う先に、履歴書を書くのは必須ですね。場合によっては、10枚以上書く必要がありますから、正しい書き方を知っておかないといけません。自己流で書いていると、思わぬところで減点される可能性があります。

 

履歴書は採用担当者が最初に目にするものですから、自分の顔となるものです。書類だけで判断されてしまうので、悪い印象を与えないために十分に注意をしましょう。

 

書き方によって書類選考の突破率が大きく変わるので、覚えておくようにしてください。

 

まず、意外と陥りがちなのが冒頭の部分です。履歴書の冒頭には、自分の名前や住所、生年月日などを書く部分がありますよね。ここは、書き慣れているので、何も考えずにスラスラと書いてしまいがちです。

 

だから、知らないうちに雑になってしまうことが多いんです。性別のマルをするところが、無造作になったりですね。

 

この部分に人柄が出やすいので、採用担当者の中には、ここを重視して見る人がいます。だから、最初から最後まで気を抜かずに丁寧に書くようにしましょう。

 

 

履歴書を書くときの心構え

 

何も考えずに履歴書を書いてしまうと、後で思わぬミスに気付く場合があります。

 

応募する企業によってアピール方法が異なるので、それに合わせて内容を変えないといけません。履歴書は失敗すると最初から書き直しとなりますから、二度手間にならないように考えて記入してください。

 

心構えとしては、以下の4つを意識する必要があります。

 

 

心を込めて慎重に書く

 

これは、基本中の基本ですね。どれだけキャリアがあったとしても、履歴書の文字が乱雑であれば人間性を疑われてしまいます。なので、できる限り丁寧に書く必要があるでしょう。

 

使用する用紙としては、「JIS規格履歴書」が標準となっています。ただ、特に指定が無ければ、どんな履歴書を使っても構いません。メーカーによって項目が異なっているので、自分をアピールしやすいものを選ぶと良いでしょう。

 

また、最近だとパソコンで履歴書を作成する機会も増えてきました。IT系の企業だと、応募書類をメール送付で求めてくる場合もありますね。

 

手書きかパソコンかは企業によって変わりますから、人材紹介会社に確認して適切な方法で履歴書を作成してください。

 

 

誤字・脱字に気を付ける

 

意外と見落としがちなのが、誤字・脱字に関してですね。

 

もしも間違えてしまったなら、新しい用紙に最初から書き直してください。修正液や修正テープなどを使うのは、マナー違反となってしまいます。

 

なので、最初は鉛筆などで薄く下書きをするのが良いでしょう。それから、ボールペンや万年筆で清書をすれば、キレイに仕上がるはずです。

 

自分では気付かないことが多いので、下書きの段階で第三者に確認してもらうのが良いですね。

 

 

年月を正しく記入する

 

入学や卒業、入社や退社など、年月を記入する際には気を付けてください。

 

間違った数字を入力してしまうと、経歴詐称などの誤解を生んでしまう可能性があります。履歴書には「卒業年度早見表」が付いていることが多いので、それを確認して正しい年月を記入しましょう。

 

 

応募企業が求める人物像を考える

 

求人情報や会社のホームページなどを熟読して、その企業が求めている人物像を考えてください。そして、自分がニーズに合致していることを証明するために、履歴書に書く内容を決定するわけです。

 

ほとんどの人は、自分の優秀さをアピールするために頭を使います。でも、優秀な人間であっても、その企業が求める方向性に合っていないと意味がありません。たとえば、正確な判断力が求められる仕事に対して、体力をアピールしても意味が無いわけです。

 

ですから、履歴書を書く前に、じっくりと企業研究を行うことを心掛けてください。

 

 

学歴の効果的な書き方

 

小中学校の学歴もアピールできる

 

学歴を書く際には、小中学校は卒業年月のみを記入し、高校以上は入学年月と卒業年月を書くのが一般的です。何十年も前の小中学校のことを、書く必要性はあまりないですからね。なので、最終学歴のみで良い場合もあります。また、そもそも転職者の場合には学歴は考慮されないことが多いです。

 

しかし、志望業界や企業に関連する学歴であれば、しっかり書きましょう。その方が、アピールポイントは高くなります。たとえば、小学校の頃に海外で過ごしていたのであれば、それを書くことで語学力をアピールすることができます。他にも、配属地の近くで育ったのであれば、出身の学校を書くことで、土地勘があることをアピールすることも可能です。

 

このように、学歴をアピールポイントにできる場合があるので、しっかりと考えるようにしてください。

 

 

ブランクがある場合の注意点

 

学歴の記入に関して、迷ってしまうのが浪人や休学、留年や中退の経験者ですね。浪人や休学、留年などの場合であれば、多少のブランクがあっても問題になることは少ないでしょう。転職の場合には、職務経験の方が重視されますから1〜2年のブランクであれば、気にしなくてもかまいません。

 

ただし、3年以上のブランクがあるなら注意が必要です。特に、明確な理由が明記されていない場合、通常勤務に問題があると思われてしまいますので選考に不利です。ですから、「休学して、資格取得のための勉強をした」など、履歴書に理由を添えるようにしましょう。

 

 

また、中退の場合でも、理由を添える必要があります。ちゃんと理由を書かないと、「学校をやめて、仕事も長続きしない人間だ」というレッテルを貼られてしまうかもしれません。変な疑惑を持たれないために、ちゃんと理由を添えるようにしましょう。

 

 

職歴の効果的な見せ方

 

転職採用に関して、最も重視されるのが職歴です。新卒と違って中途採用では、即戦力が求められる傾向にあります。なので、今までの経験値というのは、非常に大切な要素の一つなんです。職歴の記述内容によって、採用担当は自社に貢献できるかを判断するので効果的な見せ方を知っておくようにしましょう。

 

 

どんな内容の仕事をしていたのかを具体的に書く

 

職歴の欄に、今までの会社名だけを単に羅列する人がいます。これは、絶対にやめてください。どんな経験を積んできたのかが分かりませんので、採用担当も判断のしようがありません。職務経歴書に詳細に記述したとしても、履歴書だけでおおよその内容を書くことは必須です。

 

なぜなら、応募者が多い場合には、履歴書だけを見てふるいにかけられます。なので、そもそも職務経歴書は、読まれない場合も多いんです。だから、履歴書には必要な情報を網羅しておくことをおススメします。

 

 

そこで、必要な情報とは、以下の2つです。

 

  • どんな業界にいたのか?
  • どんな仕事内容だったのか?

 

たとえば、ルート営業であってもMRとベンダーでは、内容が全く異なります。業界によって仕事内容は大きく変わりますので、そこら辺を明確にすることは大切です。○○製薬や○○銀行など、会社名だけで業界が分かるなら良いですが、そうでないなら業界なども記述することが必要ですね。

 

 

短期間の就業でも記述する

 

また、職歴を記述する際に、数か月で退職した会社を書くかどうか迷うことがあると思います。短期間で退職した経歴があれば、印象が悪くなる可能性がありますからね。しかし、正社員として働いたのであれば、ちゃんと書かないといけません。

 

隠していても、後で発覚すると経歴詐称などに問われる可能性があります。特に、雇用保険の被保険者証には、前職の社名が記入されているので隠すことができません。入社後に問題となってはいけないので、最初からしっかりと記述するようにしましょう。

 

 

アピールポイントを考える

 

多くの人に有りがちな悩みとして、「アピールできる職歴が無い」ということがあります。特に、全くの異業種への転職の場合、今までの職歴が役に立たないと思っている人も多いです。ですが、一つの仕事にも色々な側面があるので、異業種であっても活かせる場合があるんです。なので、応募先に活かせるものが無いかしっかりと考えてください。

 

たとえば、これまで事務職で働いていて営業職にチャレンジする場合、「事務で培った情報処理能力やエクセル、パワーポイントの知識があるので、営業先への提案資料を効率よく作成できる」などとったアピールが出来るかもしれません。

 

異業種への転職であっても、自分の経験は活かすことができます。なので、柔軟な発想で、自分の経験を強みに変える努力をしてみましょう。

 

 

志望動機について

 

志望動機は、職歴と並んで重要視される大切な部分です。ここで、採用が決定することも多いですから、気合いを入れて書きたいところですね。でも、具体的に何を書けばいいのか分からないという人が、ほとんどだと思います。

 

その結果、当たり障りのない表現になってしまって、インパクトを与えることができないということになりがちです。なので、自分を上手く見せる表現が出来るようにしましょう。

 

 

よくあるダメな表現

 

事業内容に興味を感じた

 

これは、具体性が無くてダメなパターンの典型ですね。そもそも、応募したのだから興味があるのは当たり前です。事業内容のどこに興味があるのか?採用されてから何をしたいのか?など、明確に記述するようにしましょう。

 

 

御社で勉強させていただきたい

 

これは、自発性が無く受け身だという印象を与えてしまいます。採用担当が求めているのは、どれだけ会社に貢献できるかということです。なので、自分の能力をどう活かせるかということを伝えることを意識してください。

 

 

どんな仕事でもやらせていただきます

 

やる気をアピールしているつもりの表現でしょうが、効果的ではありません。重要なことは、「実際に何が出来るのか」ということです。自分の能力を具体的にアピールしないと、採用担当に響くメッセージにはなりません。

 

 

精神論は避ける

 

よくある間違いとして、志望動機が「頑張ります」といった精神論だけで終わってしまうパターンです。こういったことは誰でも言えることですし、何のアピールにもなりません。やはり、裏付けとなる事実を明記することが重要なことなんです。「資格を取った」「独学で○○を習得した」など、具体的な行動実績を示すことを意識してください。

 

また、どのように応用できるのかを提案することも大切です。今まで接客業をやっていたのであれば、「コミュニケーション力を武器に、顧客と信頼関係を築きたい」といったアピールが出来ます。

 

 

ステップアップの意欲を伝える

 

採用担当が気にする点といえば、「前職にどんな不満があったのか?」ということです。何か不満があって辞めたのであれば、似たような理由で辞められると困りますよね。なので、何を満たすために転職するのかを伝えなければ、採用は難しいでしょう。

 

書き方のポイントしては、前の職場になかった応募先の特徴に触れて、それを介してステップアップしたいと伝えることです。具体的には、前の職場で出来なかった業務や扱っていなかった商品、活かせなかった資格などですね。具体性を持って記述することで、高い説得力を持たすことができますよ。

 

 

退職理由は必ず書く

 

履歴書の中には、退職理由の項目が無いものがあります。しかし、どんな場合であっても、退職理由は絶対に書かないといけないものです。なので、書く場所が無ければ、志望動機のところに一言添えておくと良いでしょう。

 

退職理由をちゃんと書かないと、前の職場で問題を起こしたかもしれないなどと疑惑を持たれてしまいます。採用担当者は、退職理由から応募者の仕事に対する考え方を探ります。不満があるとすぐに辞める人や何でも他人のせいにする人、チームの和を乱す人などは採用したくありません。退職理由は、そういったマイナス要素を判定するために重要な項目なのです。

 

 

基本的に、退職理由は志望動機とセットで考えます。これらに一貫性が無ければ、矛盾が生まれてしまいますから注意してください。「自分のやりたいことがあり、前職ではそれが実現できないから転職を決意した」という流れが最も自然です。

 

 

 

以上のように、履歴書1枚書くのにも、色々な注意点があります。自分のアピールポイントを明確にして、正しく伝えることができるように書きましょう。書類選考で弾かれないためにも、非常に大切になってくることです。


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